【第1回】 はじめまして、SSHコーディネーターです!

2025年5月18日日曜日

  皆さま、はじめまして。今年度から奈良県のSSHコーディネーターに就くことになりました山田 隆文(やまだ たかふみ)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 こちらのWebでは、1年間にわたり、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)や理数教育に関する情報を取り上げていきたいと思います。高校生の皆さんにも、先生方にも、一般の方々にも親しみやすい内容を心がけますので、お時間のある時にご覧いただけると幸いです。

 では、今回は私の自己紹介とSSHコーディネーターの仕事の内容についてお話させていただきます。

 私は、昨年度3月まで奈良県立高校・中学校に理科の教員として勤めていました。専門分野は地学で、気象予報士の資格も持っています。大学・大学院では天文学、とりわけ天文教育を専攻していました。今も日本天文学会に所属していて、同会の中学生や高校生対象の発表会であるジュニアセッションの実行委員を務めています。このジュニアセッションについては、後日改めて話をさせていただきますね。趣味は、天体観測、写真撮影そして旅行です。旅行は自分自身を見つめ直すきっかけになるので、好きです。SSHの行事として、国内外の研修がありますが、趣味と実益を兼ねて総合旅行業務取扱管理者の資格も取得しました。教員をしていた時は、国内はもとより、タイやアメリカ合衆国に生徒を引率していました。今まで訪問した国は 27 か国ですが、最も印象に残っているのは、国立天文台の教育関係者向けワークショップで訪れたチリのアタカマ砂漠です。ここは標高 5000mの高地で、日米欧の協力で建設されたアルマ望遠鏡があります。光害の影響は皆無で、大気による影響も少ないため、写真のように 360°きれいな星空が広がっていました。

 自己紹介が少し長くなりましたが、ここからはSSHコーディネーターの仕事についてお話しします。この仕事は、SSH指定校や地域の探究・理数系教育の充実等を推進することを目的としており、奈良県では今年度からスタートしました。主な内容としては、まずSSH指定校や「理数探究」を開講している高校の探究活動を支援します。具体的には、研究テーマの決め方、研究の進め方やまとめ方についてのアドバイス、専門的な指導を受けられる大学や研究機関の紹介、高校生が成果を発表できる学会の紹介などです。また、先生方にはSSH事業推進に対するお悩み相談を行います。それ以外にも、奈良県内の全ての中高生を対象とした講座などの企画も予定しています。

 それでは、1年間よろしくお願いします。

筆者(アルマ望遠鏡にて)
アタカマ砂漠の星空(魚眼レンズで撮影)