皆さま、こんにちは。奈良県SSHコーディネーターの山田です。ブログの更新が滞ってしまい、大変申し訳ございません。実は7月末、県立青翔高等学校の海外研修団に同行し、タイへ出張しておりました。今回は、この青翔高校のタイ海外研修の様子と、国際共同研究をはじめとする海外連携について私が感じたことをお伝えします。
青翔高校のタイ海外研修は、去る7月27日(月)から8月1日(土)まで、4泊6日の日程で実施されました。同校には、15年以上にわたり交流を続けている姉妹校「プリンセスチュラポーン・サイエンスハイスクール・ナコンシータンマラート校」があります。同校は、ラーマ9世前国王の三女であるチュラポーン王女をたたえてタイ教育省が設立した、現在タイ国内に18校ある中高一貫の科学教育重点校のうちの1校で、タイ南部のナコンシータンマラート県に位置しています。新型コロナウイルスの感染拡大前は、毎年1回ずつお互いに訪問を重ねていましたが、コロナ禍をきっかけにオンライン交流へ移行していました。そしてコロナ禍が明けた昨年度、国際交流の次のステージとして両校間での「国際共同研究」がスタートしました。今年度はその対面協議の場として、生徒4名と先生2名が姉妹校を訪問したのです。私が同行できたのは3日間だけでしたが、現地での研修内容は非常に盛りだくさんでした。国際共同研究のテーマ決定や研究計画についての議論はもちろん、様々な成熟段階でのヤシの実や葉の観察についての探究的な授業への参加、同じ県内のチャンテット学習センターでの地域の特産であるナツメグを使ったサステナブルな取組に関する実習、キリウォン学習センターでの植生や水生生物についての野外調査などが行われました。
また7月31日(金)には研修団を離れ、バンコクのカセサート大学工学部を訪問しました。同大学は1943年に国立農科大学として創立され、農学・獣医学・科学・工学分野に強みを持つタイ有数の名門大学です。タイ全土に5つのキャンパスを擁し、学生数約7万人、教員数約3,500人を誇ります。当日は工学部の全10学科のうち、コンピュータ工学・機械工学・材料工学・水資源工学・化学工学・環境工学の6学科の研究室を視察し、研究内容を伺いました。どの研究室も日本の高校との連携に大変意欲的で、日本からの留学生が在籍していたことも強く印象に残っています。この件について詳細をお聞きになりたい先生がいらっしゃいましたら、ぜひ私までご連絡ください。
生徒の皆さん、「国際共同研究」と聞くとハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、たとえ英語が苦手であっても、意外となんとかなるものです。重要なのは、一歩踏み出す勇気と、他国の文化や風習を理解しようとする意欲です。そして先生方へのお願いですが、コロナ禍以降はオンライン交流が中心となったものの、やはり対面での交流に勝るものはありません。先日私が参加した天文教育の国際学会でも、10時と15時に設けられた各30分間のコーヒーブレイク(休憩時間)で、ケーキを片手に発表内容への深い議論が交わされたり、新たな連携構想が生まれたりしていました。こうした対面ならではの雑談や空気感こそが、非常に価値のある時間だと実感しています。現地の空気を吸い、現地の食文化に触れることも、生徒たちの若い感性を磨くうえで極めて重要だと考えています。予算のご都合もあるかと存じますが、複数回予定されている議論のうちの少なくとも一度は、対面での実施をおすすめいたします。
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| タイ姉妹校との国際共同研究についての議論 |
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| カセサート大学工学部 |


